【難しく無い理由!】メタリック調色の方法とコツ

ペイント

どうも、KOBAです。

今回は苦手意識を持ってる人も意外と多い

メタリックの調色について

 

カピバラ
カピバラ
・塗装の調色って難しいな
・何から覚えたら良いか分からない
・調色のコツが知りたい
・出来れば失敗したくないな

こんな悩み解決のお手伝いができればと思います。

✔️この記事の内容

  • 調色の考え方を知れば難しく無い理由
  • メタリックの調色のコツ3つ
  • 失敗しないための勉強方法3選

こんな感じになっています。

この記事を書いている僕ですが、
塗装歴は11年で
現在は全国大会に向けて勉強中です。

そのノウハウを後輩に指導して
3ヶ月で自走できるようになってくれた経験があります。

そんな僕が解説します。

それでは、行きましょう!

メタリックの調色のコツ3つ

メタリック調色には大きく分けて3つのポイントがあります。

  • メタリックの種類を考える
  • メタリックの量と割合を考える
  • メタリックの立ち具合を見る

この3つです。

それぞれ解説していきます。

その1:メタリックの種類を見る

基本的にメタリックの種類は

スタンダードタイプ
コインタイプ
ラウンドタイプ

の3つです。

それぞれザックリした特徴ですが

・スタンダードタイプ

標準的なメタリックで
表面がギザギザしたタイプです。

いろんな部分に影ができるので方向性が少ないタイプ。
コンペイトウをイメージしてもらえればいいかと。

正面・中間・スカシで方向性が少ないので
自分には使い易いメタリックです。

 

・コインタイプ

板のようなメタリックで
正面・スカシの方向性が大きいタイプです。

普通はコインをイメージって言われますけど、
僕は鏡のイメージの方がしっくりきます。

鏡って反射するとこってスゴくまぶしいですよね?
逆に反射しないと全然明るくない…
こんなイメージのメタリックって事です。

角度によって
正面はスゴく明るくて
スカシは真っ黒
明るい・暗いが極端なメタリックなので、
アルミ透かし調整剤の量や
メタリックの目の立ち具合などに
気を使わなければならないメタリックです。

 

・ラウンドタイプ

丸いボールのようなメタリックで
どこから見ても明るく見えるので
方向性が一番少ないタイプです。
イメージはパチンコ玉ですね。

どっから見ても光ってるんで、
アルミ透かし調整剤の効果はもちろんありますけど、
どの角度でも明るくなるメタリックって感じです。

全体的に明るくなるんで、意外とクセ者のメタリックです。

以上
こんな感じになっています。

この特徴を頭に入れるなり、メモしておくなりして下さい。

それをもとに実車を調色するときに
どんなタイプのメタリックが入ってるか予想します。
で、塗料メーカーが出している配合表の中から
その予想したメタリックが入っているデータで調色を始めます。

その2:メタリックの割合を見る

次にメタリックの量と割合を考えます。

どこの塗料メーカーさんの配合表でも
大体2種類もしくは3種類
荒いメタリックと細かいメタリックの組み合わせ
配合されて色が作られています。

正面・中間・スカシ
の3方向から確認して、
上で見たメタリックの特徴から
それぞれ入っているメタリックの”量”を予測します。

最初のうちは配合を見ながら、
現車だと
荒いのがもっと多いとか
細かいのが多いとか
そのくらいの感覚でオッケーです。

細かい比率は原色色見本を見ながら、
ある程度数をこなして行って
目を養っていくのが遠回りに感じますが
一番の近道です。

ちなみに
”荒いメタリックが多く”なると
色は”鮮やかな方向”にいきます。

逆に

”細かいメタリックが多く”なると
色は”濁った方向”にいきます。

これも覚えておくと役立ちますよ。

その3:メタリックの立ち具合を見る

本当なら2と3は組み合わせて予測していくんですが、
最初のうちは一つずつクリアして行くでオッケーです。

立ち具合とは簡単に言うと
どの角度に一番メタリックのキラキラがいるか?
です。

単純な例を挙げると
現車が中間にキラキラが多いなら
もっと添加剤でメタリックを立たせないとダメですし、
逆に正面が明るいなら添加剤は少なくしてメタリックを寝かせなきゃいけません。

※添加剤とは各塗料メーカーで呼び方が違いますが、メタリックの正面とスカシを調整する的な事が書かれている塗料です。

要は
”アルミ透かし調整剤でメタリックのキラキラの位置を調整する”
って事なんです。
塗料メーカーによって
添加剤の効き具合は変わってきますから、
自分が使ってる添加剤のクセを掴んでおくのが良いです。
(どんだけ入れたらキラキラの位置がどれくらい変わるみたいなニュアンスです。)

以上の3つが僕がいつも気をつけてるポイントです。

『メタリック以外の色が入ってる配合はどうするの?』

って言われそうですが、
この3つがそこそこ合っている
あとは原色見本を見ながら
足らない色を足したり
多い色を抜いたりするだけで
結構合ってしまうのであまり悩まない事が多いです。

調色の考え方を知れば難しく無い理由

結論として難しくありません。

なぜなら
調色には考え方のパターンや手順があります。
それを体系的にシッカリ覚えれば手順が明確になるので
悩むことが少なくなるんです。

なので人に聞いたり、アドバイスをあまりもらわずに自走できるようになります。

しかし、
誰でも最初は知識0・経験0なので
調色って言葉も知らなければ
最初から手順なんてわかる訳がないです。

誰でもそんな状態からのスタート。
しかも、周りの先輩たちが理論的に教えてくれなければ
間違った方向に考えても仕方ありません。

自分も元は知識0でした。

今でこそあまり迷わず色合わせができていますが、
僕が始めた時ももちろん知識0です。

先輩から教えられても何言ってるかさっぱり理解できず
言われるがままに調色して塗ってたのを覚えています。

自分で合わせるようになってからも
疑問があって質問しても

『こんな感じ』と

明確な回答は返ってきませんでした。

疑問を解決できていないので
当然成長も遅かったです。

そんな中、偶然
ディーラーの全国大会3位の人(敬意を込めて”師匠”と呼んでますw)と知り合うことができて、
その人から勉強方法を教えてもらって一気に疑問が解決して
作業手順も明確になりました。

感覚というよりシッカリした理論・考え方に沿って調色していくので
迷わず
何か問題が出ても自分で解決できるようになり、
今では調色が楽しくて仕方ないです。

しかし、ここまで読んだあなたは

『向き不向きやセンスが必要なんじゃないの?』

って思うかもしれません。

確かに、職人色の強い仕事ですし、センスや感覚が必要だと感じるのもわかります。

ですが、そういう心配は必要ないです。
勉強すれば問題ありません。

なぜなら自分も理屈を理解する前は
この仕事はセンスがあるかないかだと思っていたからです。

そのせいで何となくの感覚重視の仕事しかしてこなかったので、
いつまで経っても同じような事で時間をかけてしまっていました。

それが、師匠と出会って考え方を学んでから
嘘のように色に対する理解が深まり、苦手だった調色を楽しんでいます。

そうなると自分から勉強しだし、自分なりのノウハウが溜まっていくので、
今度はその考えを後輩に教えてます。

後輩も3ヶ月くらいでそこそこのペインターに成長してくれているので、
教えられている理論・考え方は間違ってないと思ってます。

ですので、
多少の勉強は必要になってきますが
結論としてメタリックの調色は難しくありません。

失敗しないための勉強方法3選

ここでは上で解説したポイントの精度を上げるため
勉強法を解説します。

原色色見本を必ず見ながら調色する

ウチの会社でこれ見ながら調色してる人
見た事ありません。

見本なんですからある意味答えなんです。

せっかく答えがあるのに見ないのはもったいないですよね?

僕が勉強し出した頃は常にポケットに持ち歩いて
悩んだら原色見本を見ながら解決策を見つけてました。

色見本を見てると

『配合に入ってない色が必要じゃないか?』

ってことがあるんで、
配合通りの色だけでなく

”違う色の選択肢も考える”

くらいの柔軟性はあっても良いです。

自分でカラーサンプルを作ってみる

原色見本のサンプルでも問題ないですが、
実は実際の塗装条件と違う場合があります。

具体的には
エア圧
吐出量
とかですね。

あくまで参考程度に考えて下さい。

より正確なサンプルを作るなら
実際に自分の塗り方で原色サンプルを作った方が絶対オススメです。

カラーサンプルのサイズも大きく出来るので比較しやすくなります。

何より、サンプルを作っていく過程でその色の特徴がわかるのが大きなメリットなんです。

この色は染まりが良いんだな
思ってたよりもこのメタリック荒いんだな

とか
調色中だとその原色単体の特徴ってなかなか分かりづらいので、
より詳しく色に対する理解が深まります。

毎回何かしら試してみる

これは僕が今でもやっている事です。

ただ仕事をこなして行くんじゃなくて
毎回、何かしら調色で気になっている事
実際に試しながら仕事しています。

前回上手くいかなかった色の場合

違うアプローチを考える
メタリックの割合変える
原色の割合変える
入ってない原色入れてみる

そんな感じでちょっとでもいいから
必ず自分の成長に繋がるような意識で仕事してます。

それを積み上げていけば
調色で迷ったり、失敗したりしないくらいの
経験・知識が溜まっていきますので、
ぜひ実践してみて下さい。

そして、ふと気づけば
今より調色が楽しくなってるはずです。

まとめ

結構ながながと書いてしまって、よく分からない部分もあったかと思います。

ですが、調色は難しくない事が
ちょっとでも理解いただけたら嬉しいです。

僕自身、塗装経験は会社で2番目に浅いんですが、
リーダーや選抜選手に選ばれたのは
今回書いた事を意識しながら仕事に向き合った結果だと思います。

この業界は感覚重視の人が多いです。

闇雲に技術を覚えるだけじゃなくて
理論や考え方を知るだけで一つ抜けた人材になれるのは
自分の経験から実感してます。

まだまだ詳しく解説できてない事もあるんで、
そのうち、もっと細かく分けて記事にしようかな〜と思います。

今回の記事で少しでも調色が楽しいと思える人が増えたら嬉しいです。

それでは!

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