どうも、KOBAです。
今回も僕の大好きなスプレーガン
アネスト岩田 LS400
についてです。
・アネスト岩田のls400ってどんなスプレーガンなんだろう?
・低圧ガンって使った時ないけど大丈夫かな?
・買ってから失敗したくないな…
こんな疑問に答えて行きます。
✔️記事の内容はこんな感じ。
- LS400の特徴
- 低圧ガンとは?
- LS400を使ってみてのメリット・デメリット
- 中古を買うときの注意点(WS400の記事と同じです)
記事を書いている僕ですが
業界歴は15年ほど
スプレーガンが大好きです。
好きって言うか、愛してます。
これまで使ってきたスプレーガンは30機以上で、
アネスト岩田のLS400を実際に使いながら年間500台以上塗装しているペインターです。
こんな僕が実際にLS400を使ってみた感想をお伝えして行きます。
では行きましょう!
LS400の特徴
Entechはアネスト岩田のニューコンセプト「Wet Control」により設計された新世代のHVLPスプレーガンで、特徴は
・塗料使用量が少ない
・静かな騒音値
・吹付距離と塗料噴出量によって、最適化された2種類のノズルバリエーション
・幅広い環境条件での作業が可能(高温低湿条件にも対応)
出典: アネスト岩田公式カタログより抜粋
その1:微粒化が素晴らしい
-
・水性ベースコート塗料、ハイソリッドクリヤコート塗料に適応
Supernovaシリーズの説明にもあるように
微粒化性能はさすがの一言。
個人的にWS400と比べると若干微粒化は落ちるものの
他の低圧ガンや一般的なスプレーガンに比べればその差は歴然。
それによって塗装ムラが出にくいのはもちろん
ボカシ作業もかなり楽。
気負わずに作業しても良い仕上がりになってくれるのが
気に入ってる理由ですね。
その2:均一に塗れる
- キャップの新規開発により、薄膜な完全フラットパターンを実現
- 中高パターンや厚塗りによって起こるメタリック・パール塗装時のムラやハイソリッド使用時のワキやピンホール軽減。
WS400の解説でも同じですが、
要はパターン内で塗料が均一に濡れるよってことですね。
LS400に関しては、
低圧ガンってこともあって
より塗料の付き具合を見ながら
丁寧に塗り込んでいけるイメージです。
塗料がキレイに並んでくれるので、
僕は3コートのパールベース用に使っています。
ちゃんと使うと新車の3コートみたいに塗料が付いてくれるので
より品質・精度を要求される職場の人は重宝しますよ。
フラットパターンのイメージ
出典:アネスト岩田公式HPより
その3:見た目がカッコいい
こちらのWS400の感想記事でも書いたんで
省略しますが、
ピニンファリーナ社のデザインなんで、
カッコよくないわけないですよね。
LS400は特に差し色の”グリーン”が素敵。
明る過ぎず、暗過ぎずの絶妙な色具合がたまりません。
このガンのお気に入りポイントの一つです。
低圧ガンとは?
読んでいる人の中には
『低圧ガンってなんぞ??』
って人が居ると思うので
ここで解説します。
低圧スプレーガンは、スプレーガンから噴出される空気流の速度が、通常のスプレーガンに比べ遅くなっています。
「空気流の速度が遅い」ということは、空気の流れ方向に対して力が弱いということであり、言い換えるとはね返りが少なく、また、吹付空気圧力が低圧であるため、はね返る空気の勢いに負けず、塗料粒子が被塗装物に届きやすくなるということです。
ちょっとわかりづらいですよねwww
要は、
そうなると、跳ね返るエアも弱くなる。
だから、跳ね返る塗料も少なくなって
車に乗る塗料の量も多くなる。
結果、塗料の節約にもつながりますよってこと。
さらに、跳ね返るエアが弱いから周りに飛ぶ塗料の量も減って環境にイイって言う
なんともイイこと尽くめに感じるスプレーガンなんです。
こんな感じで大丈夫ですかね?
で、低圧ガンと言ったら『SATA』の得意分野なんですが、
その話は別記事で書こうと思ってます。
ちなみにWS400とLS400はエアキャップの穴の形がちょっと違うので、
参考までに画像載せときます。
パターンの空気孔の大きさがちょっと違いますね。
LS400を使ってみてのメリット・デメリット
では、実際にLS400を使ってみて
僕なりの印象を解説していきます。
まず、Supernovaシリーズの特徴として
・キリが細かくて良い感じに塗れる
・広範囲を塗るのが楽
・かっこいいからモチベーション上がる
デメリット
・自分に会うセッティングが難しい
・パターンが割れる
・小場所の塗装には向かない
など、
WS400の記事で書いたのと被る部分もあるので、
よければアネスト岩田のWS-400使ってみた感想も読んでみてください。
今回はLS400のみに絞った
メリット・デメリットをお伝えしていきます。
LS400のメリット
・塗着効率がいいからあっという間に染まる
上記の低圧ガンの特徴でも書いたように、
塗着効率がとてもイイです。
普段と同じ感覚で塗っても一回から二回
塗装回数が少なくて済む感覚ですね。
うちの会社で使っている塗料が基準になってしまいますが、
- 染まりのいい色なら3回〜4回
- 染まりの悪い色なら5回〜6回
こんなイメージです。
なので、作業の時間短縮に役立ちますよ!
・塗料が余計なとこまで飛ばない
出ているエアの勢いが弱い低圧ガンなので、
当然他の余計な部分まで飛びづらいのもメリットの一つ。
特にボカシ作業を行う時に便利です。
ボカす時にガンを振ると思うんですが、
エアが強いと結構遠くまでミストが飛んでいくの見えませんか?
低圧だとそれの範囲が目で分かるくらい小さく収まります。
なので、修理箇所によって
今までなら
『隣のパネルまでボカすかな〜』
といった場面でも
余計なパネルまで塗る必要がなくなるので、
時間の短縮・塗料や材料の節約につながります!
・他の低圧ガンより扱い易い
いろいろなガンを使ってみての感想なんですが、
今までの低圧じゃないガンと比べてみて
『あまり違和感なく使えるな〜』
って言う印象です。
低圧ガンって結構クセがあるんですよ。
- ガン距離近くないとダメ
- ボカした塗料のミスト粒が大きい
人によったら使いにくく感じるかもです。
でもLS400に関してはそのクセが強くなく、
あまり違和感なく使えてます。
Supernovaシリーズの特徴のおかげなんでしょうが、
ミストもそこまで気にならないし
ガン距離もあまり意識しないで塗れてます。
なので、低圧ガンを初めて使う人にオススメの一丁です。
LS400のデメリット
・ガン距離によって使い易い人とそうでない人がいる
自分が塗り易いガン距離ってありませんか?
ガン距離ってペインターによっていろいろですが。
その距離が遠い人だと低圧ガンは塗りにくく感じるかもです。
低圧は字のままで”出てるエア圧が低圧”なんですよ。
なので、ガン距離が遠い人だと
塗料ミストが馴染む前に乾いてしまうので、
結果としてベースの肌が荒れてしまう場合があります。
塗り方やシンナーの番手で対処できる部分ですが、
慣れ親しんだスタイルを崩すのも面倒だと思うので、
そう言う人には今まで低圧じゃないガンの方がオススメだったりします。
・ウェットになり過ぎる時がある
塗着効率がいいってことは
それくらい塗料が乗っかっている状態ってことですよね?
なので、今までと同じフラッシュオフタイム(1コート塗り終わってから次の塗りを始めるまでの時間)
だと思ったよりもウェットになり過ぎる時があるんです。
ウェットになり過ぎると
- 調色した色が変わる
- クリヤーを塗った時にベースコートが動く
- 溶剤が抜けきってなくて、乾燥後に発砲する
など
ちょっとした不具合が出やすくなるので、
その辺の注意が必要になってきます。
・シンナーの番手を間違うとベースの肌が荒れる
低圧ガンって勢いが弱いのが特徴ですが、
その分、微粒化性能はレギュラープレッシャー(普通のガンの圧力)
より若干劣る印象なんですよ。
そうなると、出ている塗料の粒が大きいんで
シンナーの番手をいつもと同じの使ってると感想が早くて、
塗料同士が馴染まずベースの肌が荒れてしまう時がありました。
特にボカし作業をする時に多かったですね。
なので、普段使っているシンナーの番手より少し”遅め”
の番手で塗装してみることをオススメします。
LS400の中古を選ぶ時の注意点
ここまで読んでもらって、
もしかしたらLS400に興味を持って
高いから中古を買ってみようか検討する人もいるかと思いますが、
ここの注意点はWS400の記事と同じ内容になってますので、
よければこちらアネスト岩田のWS-400使ってみた感想を読んでみてください。
まとめ
なんとなくでもLS400について
イメージを持ってもらえましたでしょうか?
少し癖はあるものの、フィーリングが合えば
自分の塗装をよりいいものに引き上げてくれる
素晴らしいガンです。
僕もこれを使ってから3コートが今までよりも
楽に、しかもいい感じに仕上がるようになってます。
苦手だったメタリックのボカし作業も
あまり気にせず塗れるようになりました。
なので、現在何かしら塗装で悩みがある人は
一度使ってみると案外すんなり解決するかもしれませんよ。
商品的に気になった人はこちらアネスト岩田 LS400からどうぞ
もしセッティングで困ったら、コメントか問合せから連絡もらえれば
僕ができる範囲でアドバイスさせてもらいます。
参考までに僕のセッティングを載せておきますので、
良かったら試してみて下さい。
それでは!
LS400 1.3口径 吐出量 5回転
パターン 2回転半戻し
エア圧 1.5〜1.8
ガン距離 ベースコート 20〜10センチ